概要
タイトル | がちゃがちゃ どんどん |
シリーズ | 幼児絵本シリーズ |
発行 | 1986年 |
対象年齢 | 2歳~ |
作 | 元永定正 |
紙の厚さ | 紙厚:普通 |
本文ページ数 | 23ページ |
本文文字数 | 97文字 |
1ページあたり文字数 | 約8文字/2ページ |
登場人物 | 図形 |
その他のキーワード | オノマトペ |
よみどころ
音を線と色で表現
がちゃがちゃ、どんどんといった様々な音を、表紙のようなシンプルな線と色で表現しています。
特に大きなストーリーはなく、どさん、ぽきんなど、同じ調子で音とそのイメージが描かれます。
じっくり見ているとそんな気がしてくる
線と色で描かれた音の絵は、その音を出す「物」ではなく、あくまで図形、イメージです。
しかも、かなりシンプル、素朴な図形なので、なんとなく雰囲気が伝わるものもあればピンとこないものもあり、パラパラとページをめくっているだけでは、全体としてよくわからないまま絵本を読み終わってしまいます。
でも、その線一本一本をなぞり、色の一つ一つをじっくり見ていると、あら不思議、本当にその音からこの図形が生まれてきたような気になってしまいます。
このあたり、かなり感性が必要な気がするのですが、、、子供たちのほうがむしろすぐに理解できたりするのですかね。
マンネリ化させない、スピード感のある展開
前述の通り、ストーリーはないのですが、序盤は1ページに一つの音だったのが、最後のほうは畳みかけるように、1ページに4つも描かれたりしていて、同じような内容なのにマンネリ化させないスピード感がありました
がちゃん、ときたあとに、さらさらなど、緩急のある展開もあるうえに、ぷすん、ぷー、といった子供受けする音も入れてくれているところも憎いですね。
雑感
一見、子供が描いたような素朴な絵なのに、実は奥深い。
ということは逆に、子供たちに自分で好きな音を図形化してもらうのも楽しいかもしれません。
大人からは想像もつかないような、どんな感性豊かな「音の図形」がたくさん生まれそうです。
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